2013年3月30日土曜日

母の冒険

Vendredi de pâques,
Jean-Michel a accompagné  Via Crucis ( Chemin de Croix) de Franz Liszt.
Et ma mère a chanté avec la chorale de l'église!

今週末は復活祭。
教会ではミサが行われます。
昨年に引き続き、夫は
リストの『十字架への道』という受難曲を伴奏することになっていました。
今年はミラマス市の大きな教会にて、
合唱はこのミサのために去年作られた信者さんによるコーラスです。

そしてなんと!
現在日本から子育て助っ人に来てくれている母も
一緒に歌ったのです!

ずっとピアノの先生をしてきた母ですが
本職は歌。
自ら合唱団を立ち上げた事もあり、
ソプラノパートとして
あちこちの合唱団で歌ってきました。

けれど言葉のわからない異国でいきなり舞台?!

「よかったら一緒に歌いませんか?」
という夫の誘いに最初はえーっと言っていたものの
譜読みをして
リハーサルに2回行き、あれよあれよという間に
本番になりました。



本番前に合唱団の説明をする神父さん。

私は娘と留守番で聴きにいくことは出来なかったのですが
夫によると

「今日は教会の信者さんたちと、そしてピアニストのお義母さんによるコーラスです」 とユーモアたっぷりに語り、
その瞬間に皆が母に注目して微笑んだそうです。


フランスに来ると、私にぴったりくっついて
買い物にもひとりでは行かない母が
音楽を通してフランス人たちとコミュニケーションを取り
生き生きとしている、その様子をみて
私もとても嬉しくなりました。




広い教会で歌えて気持ちよかった、皆さん親切だった、
という母に
夫もこれは思い出になるなあーと、とても喜んでいました。
私抜きで行動するため、彼も知ってる限りの日本語を使って
母もウィとかノンとか言いながら
どうにかコミュニケーションをとっているようです。


おつかれさま!



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2013年3月26日火曜日

毎日デビュー

La vie avec un enfant est la succession de "Bonjour" et "Adieu".
On découvre tous les jours quelques chose de nouveau.
Cela fait une semaine que nous nous promenons  avec la poussette.
Regarde Yumé, c'est ça le monde...!

人生は
コンチハとサヨナラの連続だけど、
子育てはまさにその繰り返しらしい。

昨日知らなかったことが
今日はできるようになる。

親も子も、毎日がデビュー。

ベビーカーで
散歩をするようになって数日。
春の訪れに胸踊る。

夢、これが外の世界だよ。











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2013年3月22日金曜日

バイバイじぃじ

Mon père est rentré au Japon.
Il était ravi de voir notre vie provençale
et d'avoir rencontré nos amis et sa petite fille bien sûr!


2週間の滞在を終えて
昨日父が帰国しました。

ついさっき空港に迎えに行ったみたいなのに!と夫がつぶやいた程
あっという間に時は過ぎてゆきました。



慣れない育児で自由のきかない私と
私のぶんまで働く夫、
せっかくひさしぶりに遠くから来てくれた父を
思うようにもてなすことができずに
歯がゆかったのですが




小さな村のなかで

絵を描いたり 
近くを散歩したり


友人の家を見学したりしながら

そんな私たちのいつもの生活を見られればいいんだと言ってくれました。



そして


父のいる間に夢は生後一ヶ月を迎え


母が腕をふるって



日本食で家族のお祝いをしました。





たった2週間だったけれど
その間には

くっきり晴れた日も
風の強い日も
しっとり雨の日もあり

少しでも父が日常を離れて
初孫に出会い
何か感じてくれたのなら
嬉しい。

ゆーめちゃんっ!となんとも言えない声で
泣いても笑っても

かわいいかわいいと繰り返していた父、
私にはそんなこと言ったことないですよ!


父の来仏は5年ぶり、これから
大きくなる夢と一緒に
ふたつの文化の間を
行ったり来たりしながら
もっと家族の時間が持てるといいなあと思います。


バイバイじぃじ、
またね!








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2013年3月17日日曜日

布と紙と新米生活

La naissance d'un bébé est aussi la naissance des nouveaux parents...

ある友達が言ってくれたように
赤ちゃんの誕生と共に
私たち新米チチハハも誕生したわけです。


Nous avons commencé les couches lavables!

今日から布おむつをはじめました。
布おむつをする、というと
たいてい
えーっ大変だよ!!と却下されがちですが
私自身が婦人科系の病気をしていらい
布ナプキンの快適さにはまっているため、
赤ちゃんにはどうしてもどうしても試してみたかった。。

それで出産前から少しずつ買い揃え
布おむつ宣言(?)をしていたら
プレゼントで頂いたりもして
たくさんになりました。

けれど何もかも初めての最初の月に
いきなり布おむつはくじけるかも‥と
まずは紙おむつを買い、
それが尽きて来たところで
布おむつ生活スタートとなったのです。

初めての今日はわりといい感じでした。
洗うのは好きなので苦にならないし
紙のようにもったいない‥と思わずに
あれ?と思ったらすぐに換えてあげられます。
まあ今は仕事をしていないし
母がいてくれるのも大きいけれど‥
外出や夜は紙おむつとまぜながら
気負わずに取り組んで行こうと思います。
 
それにしても布おむつ、気持ち良さそうです。
しかもこんなにかわいいの!!







とにかく抱いていないと機嫌が悪い夢。

今週からこんな抱っこ紐デビューをして
私の両手もちょっと自由になりました。


新米べべと新米ママ、私も人生やりなおしてるような気持ちです。


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スクスク大きくなっとくれ〜

2013年3月12日火曜日

夢の毎日

Yumé a 3 semaines.
Mes parents sont arrivés du Japon.
Ils sont ravis de rencontrer leur petite fille!

生後3週間。
少々パニクりながら始まった私の育児生活も
すこーしずつ落ち着いてきました。
先週末から日本の両親が来ています。



ジジババに触られまくる夢チャン
夫に似たのかお調子者で寂しがりや、
構ってもらえれば
ご機嫌です。
プレゼントに囲まれて


すでにこんなに衣装持ち!

出産の疲れや慣れない授乳、寝不足で壊れまくっていた私の体調も
だいぶ回復し
母の手料理を幸せッと
もりもり食べています。



なぜか切なくなって必死でしがみついてみたり
お腹がいっぱいになって酔っぱらったおじさんのように
おどけてみたり
顎をふるわせて泣き叫んでみたり‥

新生児の毎日も、これでなかなか忙しいのです。




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2013年3月6日水曜日

数日間の家族 Hommage à Ebène

Le 1er Mars 2013, Ebène nous a quitté.
Gentille, belle, rigolote, c'était une chatte exceptionnelle.
Merci et au revoir Ebène
Nous ne t'oublierons jamais...



娘の夢が生まれる前の日、
その頃いつもしていたように
私はエベンヌと昼寝をしていた。
するとめずらしくアルバトロスがやってきて
エベンヌにくっついて丸くなった。
病気のエベンヌを残して入院することが気がかりだったのだけど
その瞬間、私は急に心が軽くなった。
エベンヌはひとりじゃない、アルバトロスがいる!と思って。

そして夫に、
たぶんもうすぐ産まれると思う
と言っていたら本当にその夜、陣痛が始まった。

入院中は夫と彼の両親が毎日エベンヌの様子を見に行ってくれた。
慣れない育児がいきなり始まって
プロに囲まれた病院にずっと居たい、という気持ちと
早く帰ってエベンヌに会いたい、という気持ちに挟まれて
私はずっと混乱していた。





そして5日間の入院生活を終えて家に帰ると
エベンヌは半分くらいにやせ細っていた。
それでも
私がおっぱいをあげているとヨロヨロとやって来て
小さな娘のおしりに寄り添う。
体温の高い、いい匂いのする赤ちゃんにくっつきたかっただけかもしれない。
でも私には
夢を守ってくれているように思えてならなかった。

エベンヌ、赤ちゃんが来るのを待っていてくれたの?

それから毎日、亡くなるその日まで
食欲はどんどん減って体力もなく苦しかっただろうに
決して攻撃的になることなく
エベンヌは私たちに優しく寄り添ってくれた。

3月1日、とうとう歩くことも座ることもできなくなって
獣医さんを呼んだ。
末期癌がわかってあと数日、と言われながら3週間、
獣医さんは

よくがんばったなあーと

とても驚いていた。
そして涙涙の私たちの腕の中で麻酔を打ってもらい
いつものように眠りにつき
そのまま病院に運ばれた。


これが、最後の日の写真。
もう歩けないのに匍匐前進みたいに前足を折って
私たちのところに来た。
いつか夢が大きくなったら見せてあげようと思う。



実は私たちにはなかなか子供ができなくて
不妊治療を4年した。
1年目は普通の産婦人科に通っていろいろ検査をして
原因不明だったため、次の年から
大きな専門病院に行くことをすすめられた。
本格的な治療をする、ということに私はすごく抵抗があった。
それでも決心して初めてふたりで
その病院に行ったのが3年前の4月のある日、
手帳を見てみたら信じられないけれど
エベンヌはその翌日にうちに来たのだった。
不妊治療と同時に2匹目の猫を飼うことを決めたのには
心のどこかで
もし赤ちゃんができなくても‥という思いがあったのかもしれない。
そして何か明るい新しい存在を必要としていた。

確かに先の見えない不妊治療は簡単ではなかった。
3年間の間に、私は子宮内膜症の手術を受け妊娠と流産を2回経験した。
つらい時はいつも猫達がそばにいてくれた。
3回目の妊娠がやっと順調にいき、エベンヌは夏の間も
私のお腹を守るようにして、ずっとぴったりくっついて寝ていた。

出産間近になって突然、エベンヌの余命わずかということがわかった。
まるで役目が終わって去って行く天使か妖精のようだった。
それくらい、機嫌の悪いことのない猫だった。

私たちは、エベンヌの10分の1でも強くなれたらいいね、と今でも話す。
出産の時もエベンヌの頑張りを思った。

テーブルにつけばエベンヌが膝に乗って甘えてくる気がする。
夜布団に入れば、エベンヌが頭をこすりつけてくる気がする。
家に帰れば、二匹のねこにただいまーと言いたくなる。

まだまだ思い出が多すぎてつらいけれど
エベンヌはいつまでも私たちの胸の中にいる。
数日間だったけれど、家族全員で過ごせて良かった。

サヨナラエベンヌ、うちに来てくれてありがとう。







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