2014年7月2日水曜日

ひそやかな花園




ほんがよみたい
ほんがよみたい
ほんがよみたい

かつて活字中毒を自覚していた私が
ここ数ヶ月まともに読書をしていないことに気づいた。

読むとしたって
エッセイとか子供の本に
ちらりと目を通すだけ

1歳半の娘と暮らす日々は、
それこそ絵本の中を生きているようなものなのだから
いいよいいよ、また読めるようになる、なんて思っていたのだけど

やっぱり禁断症状が出てきた。

つまり、ちょっとでも時間があると余計なことを考えて
イライラしてしまうのだ。
喉がからからに乾いているみたいに
自分の中が空っぽになってきて
しんどい。

小説を読んでいるとき、もちろん本にもよるけれど
私はたいてい他のことを忘れられる。

その風景に入り込んで登場人物に感情移入して
日常の些細なことなんてどうでもいいように思える。

とはいえ育児も家事も仕事もどうでもよくなっては困るので
本にのめり込めるのは娘を寝かしつけてから。

そんなわけで
久しぶりに長編小説をちゃんと読んだ。

角田光代の『ひそやかな花園』

結論から言うと
ただただすんごく面白かった。

角田光代の残酷でリアルな世界と、一筋の救い。
私は基本的に女性作家の小説が好きだけど
角田光代はここ数年で一番読んでいる作家かもしれない。

鋭さと優しさのバランスが絶妙。
そして飾らない文体は飽きがこない。


スリリングな部分もかなりあるので
あらすじも感想も省きますが

親になってもならなくても
人はそんなに変わらないし
絶対正しいなんてことはないんだって実感して
楽になれる結末。



そして国民的口癖は
[セ パ マ フォート 私のせいじゃない ]、
人のせいにしてばっかりのフランス人にもぜひ読んでほしい‥笑