



せっかく田舎暮らしを始めたのに、毎日 あわただしく過ぎてゆく。日曜日くらい散歩しようじゃないか、ということで今日の午後はたっぷり歩いた。森は秋の気配に満ちている。そこらに落ちているどんぐりや松ぽっくりを拾い、野草を摘む。家に帰って飾ってみたら、なかなかいい感じである。ついに生活が大草原の小さな家化してきたワ、とにんまりする。とはいえ運動不足で足腰が微妙に痛い。
ここコルニヨン・コンフーは丘の上にそびえたつ。さっき歩いていたら夕方の冷たく澄んだ空気に、なだらかな景色が遠くまで遠くまで続いていた。こういう自然の中で暮らしたことがないので、時々信じ難くハッとする。



作るより食べる方が好き!と言い続けてきた私だけれど、なんだか最近作るのも楽しい。今週は彼のおばあちゃん、マミーにフランスの家庭料理を習っている。冷蔵庫にあるものでちゃちゃっと作って美味しいもの、それが本当の家庭料理だと思う。そしてお肉を使わなくてもおなかっていっぱいになるもんなんだな。①ズッキーニのオムレツ:ズッキーニの皮をむき、輪切りにする。フライパンに油をいれ、ズッキーニを浸して蓋をする。ニンニクを加えて香りをつけ、時々かきまぜながらキツネ色になるまでおく。卵をボールに割りいれ、塩コショウし、フライパンにかぶせて一緒に焼く。とろとろの半熟めが美味しい。②ネギのベシャメルソースがけ:ネギを4等分に切り、柔らかくなるまで煮る。ベシャメルソース→牛乳半カップ、粉末ミルク大さじ3、水半カップを小さい鍋にいれ、バターを加えて火にかける。バターを少しずつヘラでとかす。小麦粉大さじ1を加え、泡だて器でダマにならないようにかき混ぜる。(あれば)ナツメグを一掴み入れると香りが出る。プロセスチーズを適当に加えて混ぜる。火からおろしグラタン皿にしいたネギにベシャメルソースをかけ、チーズをかぶせてオーブンで30分こんがり焼く。バターライスとよく合う。



日本の桜の季節がそうであるように、フランスでは9月が新年度。子供も大人も長いバカンスからゆっくり腰をあげ、新しい生活をスタートさせる。そういうわけで私も仕事始めである。引っ越しを決めた数ヶ月前からコンサートをしたりチラシをくばったりして音楽教室を立ち上げる準備をしてきた。そして9月最初の日曜日、いろいろな教室(運動系、美術系など)が町中の広場で一日宣伝をする、という企画に参加した。折り紙でピアノをたくさん作ってデコレーション。役場の協力もあり、まだまだ少人数だけど、今週からレッスンをすることができるようになった。ソルフェージュのレッスンでは視聴時間をもつことにし、紙芝居を製作中。一作目は今年没後100年のグリーグの組曲、ペールギュントより。まずは私が楽しんでいる。