2011年5月31日火曜日

日本の四季 Les quatre saisons du Japon


今回のコンサートで取り上げる中田喜直氏の『日本の四季』は




1・春が来て、桜が咲いて
2・五月晴れと富士山
3・長い雨の日と、やがて夏に
4・さわやかな夏とむし暑い夏と
5・初秋から秋へ
6・春がきて雪が降り始め、氷の世界に、やがて春の日差しが


という6つの小さな曲から成る組曲です。
このタイトルだけで何かぐっとくる‥
すべての曲中に
日本人なら誰でも知っているおなじみのメロディーがあちこちに
散りばめられています。
たとえば‥






この動画、挿絵がひじょうにノスタルジックでイカしています!


練習しながら
知っているメロディーがでてくると嬉しくて
ついつい口ずさんでしまいます。

あったあった!と宝物をさがすような気持ちで
相方のメロディーにも耳を澄まします。









Yoshinao Nakada (1923-2000)
Né en 1923 à Tokyo.Son père était aussi compositeur.


















Yoshinao Nakada a composé beaucoup de mélodies qui évoquent les saisons.
Nihon no shiki (4 saisons du Japon ) a été écrit en 1977 pour le récital de Sachiko et kunio Kodama,
un couple de pianiste.Dans cette suite,le public japonais reconnait des mélodies connues de tous.









お客さんにも日本の四季の細やかな情景が伝わりますように‥
コンサート、数日後に迫りました。




merci!にほんブログ村 猫ブログ シャム猫へにほんブログ村 音楽ブログ 音楽教室・音楽学習へ

2011年5月29日日曜日

やすみやすみして


今我が家では遠い目をして「ヴァカンスになったらね‥」というのが
合い言葉のようになっている。
それくらい毎週行事が続いてアップアップしているのだ。

昨日は私の勤めるもうひとつの教室の発表会、その後
夜は友達の引っ越し祝いのパーティーに招かれていた。

ここの教室は音楽学校というよりカルチャーセンターという感じの
大規模の組織で先生が何人もいる。
殆どはポピュラーやジャズのクラス、クラシックは私だけだ。
そのせいか私の生徒さんたちはお辞儀の仕方や
服装から違っていてちょっと浮いていたけれど
こういう時外国人である私は自分のスタイルを貫いても
ああエリコだからね、と見逃してもらえる感がある。
なんだきどっちゃって、とか言われるかもなーと思っていたら
ラフな服装で冗談を言いながら司会進行するギターの先生に
君の生徒さんたち、皆ちゃんと弾いてたね、
それにああやって子供にきちんとお辞儀させるのも大事だね、と言われてホッとした。
私だって彼らの自由さに憧れることがある。
ジャンルが違う、と線を引いて心を閉ざすよりも
お互いの良いところに目を向ければ学ぶこともある。


そして友人の引っ越し先のアパートは全面大きな窓にぐるりと囲まれた
日当りの良い(現在夏時間進行中、夜の9時45分にやっと日没!)
すてきなところだった。
テキスタイルデザイナーという彼女の職業柄、集まった人々も
これまた自由人ムードな人ばかり。
自己紹介をしているとキミは少なくとも日本人だろう!と言われて
おののいた。少なくともっていったいなんじゃ。
イラストレーターの彼は、最近雑誌に
北斎の海の向こうに富士山の代わりに原発の煙がもくもく出ている
絵を描いたんだそうだ。
だから日本のことよく考えてるんだ最近、って
初対面でいきなりへこむこと言うなーこのひと。
もともと大勢集まるパーティーは得意じゃないうえ
疲れきっていたので始終ぼーっと窓辺で寛いでいたけれど
センスの良い友人のインテリアや最近の作品を見せてもらえたのは楽しかった。

今日は来週のコンサートで譜めくりをしてくれる友達を呼んで
リハーサル&食事会。
ヴァカンスになったら‥と言うよりも
忙しくても毎日きちんとごはんを食べてきちんと休むことが
大事なんだろう。
もともと体力のないヘタレなので疲れてくると
ミスも目立つんである。
ラストスパート、休みながらがんばりまーす。



merci!にほんブログ村 猫ブログ シャム猫へにほんブログ村 音楽ブログ 音楽教室・音楽学習へ

2011年5月27日金曜日

Histoire du Tango/Piazzolla ピアソラタンゴ革命


6月4日の連弾コンサート『音楽の旅』
やっぱり熱いのも入れたいよね、ということで
ピアソラの「タンゴの歴史」をやります。

アストル・ピアソラは1921年アルゼンチンの
マル・デル・プラタという街で生まれました。
イタリア移民の両親と共に小さいときにニューヨークに移住。
学校よりも路上で過ごした時間が長かったというのが
本人の言葉、ここでジャズに親しみます。
1937年、一家は祖国に戻り
ピアソラはバンドネオン等でタンゴを演奏する傍ら
ヒナステラについて音楽理論を学びます。
50年代、タンゴに限界を感じてクラシック音楽を学ぶために
パリに発ちました。
ここで高名な音楽教師ナディア・ブーランジェに師事します。
そして彼女にあなたの原点はやはりタンゴだ、と言われたピアソラは
ついに自分のスタイルを見つけるのです。
タンゴの響きをクラシックの作曲法によって豊かにし
ジャズのエッセンスで揺らす、という新しいスタイル!

「タンゴの歴史」は1986年にフルートとギターのために作曲されました。
酒場1900、カフェ1930、ナイトクラブ1960、現代のコンサート、
この中から今回はプログラムの時間配分上
カフェとナイトクラブのみとなりますが
次回はぜひ全部弾きたい!

上のビデオは韓国のヴァイオリニスト、オゥ・ジューヨンによるナイトクラブ、
すばらしいテンポの胸躍る演奏です。

Astor Piazzolla (1921-1992)
Né à Mar del Plata,en Argentine,
Astor Piazzolla accompagne ses parents,descendants d'immigrés italiens, à New York en 1925.
Il traînait plus souvent dans les rues qu'à l'école,et ainsi son univers musical se construit autour du Jazz.
En 1937, les Piazzolla s'en retournent dans leur pays et 
à 16ans, Astor s'installe à Buenos Aires où il poursuit ses études musicales avec Albert Ginastera.
En pensant abandonner le tango, pour se consacrer à la musique classique,
il part à Paris et rencontre Nadia Boulanger.
C'est en partie grâce à elle que Piazzolla découvre son style musical,
dans le tango enrichi des formes classiques,avec les phrasés,empruntés au Jazz,il fait swinguer le tango!
Histoire du Tango a été ecrit pour flûte et guitare  en 1986.

Cette vidéo est "Nigtclub1960" interprété par Jooyoung Oh, excellent violoniste.


merci!にほんブログ村 猫ブログ シャム猫へにほんブログ村 音楽ブログ 音楽教室・音楽学習へ






2011年5月26日木曜日

夏日の五月、庶民の味方





このごろまいにち真夏のような暑さ。

庶民的な街の路地裏、ふつうの家の前に椅子やテーブルがでている風景は
古き良き時代、という感じがして好きです。
いつもサバティエの『ラバ通りの人々』を思い出します。
しかしこの椅子ほしいなあ

閉まっていたお店のショーウィンドウに
安くてかわいいワンピース
ローリエの花が咲き乱れる街で
しばし散歩をしました。

奥の近代的な建物は
美術館かと思ったら
教会でした
そっと扉を開けると誰もいなくて
ひんやり、
中もやっぱりモダンでした。

コンクリートと木の組み合わせって
しーんとした気持ちになります。








それからこの本屋さん


飾ってある本やポスターの
センスに惹かれましたが




ここも閉まっていました








あ、日本語の本!




あ、イリヤ・グリーン!








たまにひとりで街を歩いて、好きなものを確認します。

merci!にほんブログ村 猫ブログ シャム猫へにほんブログ村 音楽ブログ 音楽教室・音楽学習へ


 

2011年5月25日水曜日

音楽の旅へ




ワタシタチ、タビニデマス/


次回の土曜コンサート(6月4日)はいよいよ今シーズンの最終回

私と夫の4手デュオJélicoの連弾コンサートです。

テーマは旅。

パリジャンのプーランクから出発して
ドヴォルザークのスラブ舞曲、
ピアソラのタンゴの歴史、
エストニアの空に魅せられたシサスクの天の川を渡って
中田喜直の日本の四季に辿り着く予定。

短い準備期間でどこまで遠くに行けるかわかりませんが
大好きな曲ばかり。

このブログでも作曲家とプログラムについて
すこしずつ紹介できたらと思っています。

 merci!にほんブログ村 猫ブログ シャム猫へにほんブログ村 音楽ブログ 音楽教室・音楽学習へ

2011年5月24日火曜日

太陽と月の展覧会


発表会の締めくくりはいつも子供たちの合唱。

今回はみんなの大好きな太陽と月Le Soleil et la Lune
おおいに盛り上がりました。

それから
絵の好きな子たちに
歌詞にちなんだ絵を描いてきてね、と頼んでおいて

当日
会場に展示したのです。

絵を描くために

歌詞をしっかり読んで



なんどもなんども
口ずさんで

なかなか上手に歌えました。




太陽や月の描き方もいろいろでおもしろい。
              merci!にほんブログ村 猫ブログ シャム猫へにほんブログ村 音楽ブログ 音楽教室・音楽学習へ

2011年5月22日日曜日

なくてはならないもの

発表会終了!

たったひとりで大勢の前にでていく勇気
もしくは親子や

姉妹で練習を重ねて


音楽を分かち合う悦び

ちいさいひとも


おおきいひとも



みんながんばった!

第一部ちびっこ音楽隊




第二部青少年とおとなたち



人はどうして音楽を習おうと思うのだろう、とよく考えます。

私はピアノを早くから始めたけれど
ピアノって楽しい、と単純に思えるようになったのはごく最近です。

それも仕事が増えて練習時間があまりとれなくなってから。

なぜならそれまで音楽の悦びとは
つらくて苦しい練習を乗り越えた先に
やっとつかめるほのかな充実感、
という具合だったのが
本当に楽しいのはその過程にある、と気づいたからです。

だから皆にも、練習が楽しいと思えるようになってほしい。

そして、つらい時や悲しい時に
自分には音楽があってよかった!と思えるようになってほしいと思っています。

先週ひとりの女の子が来年の習い事を考え中なの、と言いました。

「ピアノはね、続けるつもり
だってここでやめちゃうのって残念すぎるでしょ?」

彼女はピアノを始めて3年目、今日の発表会では
自分で作曲した曲と、テクニックをちょっと背伸びした曲を
きれいに弾いてくれました。

「うん、これからもっと楽しくなるからね」

そう答えながら私はとても嬉しかったです。

いつか彼女にとってピアノがなくてはならないものになるように
練習する楽しさをうんと教えてあげたいと思う。

そういう意味では
練習の成果を皆がニコニコして拍手したり声をかけあったりして
わーっと盛り上がるフランスの発表会スタイルはとても好きです。

あまりの騒がしさに最初はびっくりしていた私も
今では率先してブラボーブラボーって叫んでいます。
だって偉いと思うもん!

そしてちょっと間違えちゃって、それでも最後まで投げ出さずに弾いた生徒さんに
よりいっそう大きな声がかかったりする温かさもあります。


もちろん間違わずに弾く方が良いけれど、失敗から学ぶことは大きいし
それぞれがそれぞれの階段を登って行けばいいんじゃないかと
今やっと思えるようになりました。

私たち講師にとって発表会はコンサートと違う緊張感があります。
だけど、発表会はそれぞれの生徒さんの晴れ舞台であって
皆が同じような弾き方をする先生の作品展みたいになってはいけないと
思っています。

それぞれがそれぞれの表現をする、その場所をつくる役に徹していると
こちらも違う楽しみが生まれるような気がします。

皆さんおつかれさま!



merci!にほんブログ村 猫ブログ シャム猫へにほんブログ村 音楽ブログ 音楽教室・音楽学習へ




2011年5月19日木曜日

年度末発表会2011

今週末は年度末の発表会。
土曜日は夫の勤める学校の生徒さん、
日曜日はうちの教室の生徒さんたちの晴れ舞台、
ぜんぶ同じコルニヨンのいつもの会場で行います。

リハーサル、会場作り、打ち上げ、プレゼント、
写真&ヴィデオ撮影‥‥準備がたーくさんあるので
今日から夫の妹マガリーが手伝いに来てくれています。
舞台に慣れているダンサーの彼女は、こういう場で
てきぱき働いてくれるのでとっても助かります。

さ、皆でがんばっていきましょう!


merci!にほんブログ村 猫ブログ シャム猫へにほんブログ村 音楽ブログ 音楽教室・音楽学習へ

2011年5月18日水曜日

鳥より先に!

のんびりした南仏人の特徴か
簡単な連絡事項がいつもなかなか伝わらない。
発表会やリハーサルの日時など
いつも前もって手紙やメールを送るんだけどなあ‥


ということで、最近は教室の前にこんな看板(?)出しています。


レストランの日替わりメニューを書く気分。
お母さんたち、ふむふむ、と見て
オッケーです!とにっこりしてくれた。


あれ、思いつきで書いてみたけどけっこう好評みたい。


ちゃんと書かなきゃ、と
いつもお知らせ文書には頭を抱えているのだけれど、
結局わかりやすさが一番なのかもしれない。


さて先週から毎日のように
だれかしら持って来てくれるサクランボ。
おいしくおいしく頂いてます。
今年は天気の良い日がつづいて
サクランボ年なんだそう。


ある生徒さんが、二回も持って来てくれて、
どんどん摘まないと鳥に持って行かれちゃうの!
毎日鳥との競争!と言っていた。


写真左側のサクランボは色も味も
こちらでよく見る黒っぽいチェリーと違って
明るい赤、味も日本のサクランボに似ている。
ナポレオンという種類と聞いたので
調べてみたらやっぱり!
日本ではアメリカから輸入されて
山形県を中心に生産されているそうだ。


ああ懐かしい日本の味‥



merci!にほんブログ村 猫ブログ シャム猫へにほんブログ村 音楽ブログ 音楽教室・音楽学習へ