2008年4月30日水曜日

花衣ぬぐやまつわる・・・・

なんにしろ中毒はよくないと思って、
一ヶ月我慢した日本語の読書を解禁。
さっそく松本清張の短編集(松本清張にすぐ手を出すあたり飢えが見える、
それでも短編にしたあたり少しはセーブが効いている?)
を読んでいると『菊枕』、どこかで聞いた話だ。そして思い出す。女流俳人ぬい、となっているけれど
これは杉田久女!!この俳人を私は、田辺聖子の『花衣ぬぐやまつわる・・・わが愛の杉田久女』という本で
何年も前に知った。先日コンサートで演奏したヴェルレーヌの『月の光』には
たくさんの作曲家が曲をつけていて、私たちはフォーレとドビュッシーの比較をやったけれど(ふたりともこの詩を知るやいなや曲をつけたらしいが、だいぶ年上のフォーレが先に出版し、ドビュッシーは4年後にそれとはまったく異なる、明らかにフォーレを意識した曲を出版している)芸術家が
芸術家を呼び続けることで、良い作品は残っていくのかもしれない。

久女は美人で勝気で才能があり、けれど自負が強すぎて最後には狂った。
その人間臭さに惹かれる人も多いだろう。

だいたい悪役というのは非のないヒーローよりも人気がある。
自分の関係ないところにいれば、の話だけど。
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2008年4月29日火曜日

ちょっと一品


この頃よく作る前菜。
材料:生ハム4枚、生クリーム80g、ドライトマトオリーブ漬け4片、チコリ

①生ハムと生クリームをミキサーにかけ、クリーム状にする。
②ドライトマト3片を細かく刻み①に加え、よく混ぜる。
③残りのトマトを飾りように細かく切る。
さっと洗って水をよく切ったチコリに②を載せ、上に飾りようのトマトを散らす。

2008年4月28日月曜日

私にはそう見えた



先日トゥルーズから帰る列車の中で、
日本人のおじさんと知り合った。
例のごとく列車は遅れていて、
お互いにひとり旅だったので
自然と話を交わすことになった。
おじさんは日本からの旅行者、
行き当たりばったりに宿をとって
気ままに旅を楽しんでいるのだそうだ。
ずいぶん前に息子さんと奥さんを亡くして
人生に対する考え方ががらっと
変わったということ、
リタイアした後に資格をとって
新しい生きがいを見つけたこと、など
ぽつりぽつりと語る言葉には重みがあった。
列車がようやくマルセイユに着くと、
おじさんはさっと立ち上がって「おかげで楽しかったです」と
名も名乗らずにお辞儀をして「あなたも異国で頑張ってください、でも
あまり頑張り過ぎないようにね」とにこっとした。
それは本当に、にこっという感じで
どちらかというとしょぼしょぼした普通のおじさんが
私には一瞬天使のように見えて、すぐに言葉がでなかった。
そしておじさんはスーツケースをカタカタいわせて
マルセイユの街中に小さく消えていった。

2008年4月27日日曜日

花市とコンサート





ちいさな村に音楽教室を開き、
自分達も定期的にコンサートをして人を集めること、
というのが私たちがここコルニヨン・コンフーに引っ越してきた目的。
村おこしの一環として役所やいろいろな人の協力を得て
少しずつ道が見えてきたところだ。
今週末は歌とピアノのコンサートで、
村長さんをはじめ、たくさんの人が足を運んでくれた。
教室の小さな生徒さんたちもおとなしくじぃっと聴いている。
日曜日はちょうど年に一度の花市と重なって
他の土地からも人が集まった。
そういえば去年の花市に初めてここでコンサートを
したのだ。あれから一年、まだまだ課題も問題も山積み、
それでも音楽を通して人々が集まってくるのを見ると
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2008年4月18日金曜日

la petite fille au kimono rouge


このあいだ図書館で借りた本は
直訳すると[赤い着物の女の子]、
もとは英語の本だ。
庭師のお父さんの仕事でアメリカに渡った日本の少女ミエコが
少しずつ新しい土地になじんでいく物語。
ミエコは最初、日本を懐かしく思い、他の子供達との違いにとまどって
なかなか打ち解けずにいるが、ふとしたきっかけで
金髪の少女キャロルと仲良くなる。彼女はクラス一の人気者。
嬉しさと憧れでいっぱいになって、キャロルと同じような格好をして
自分もアメリカ人になりたいと願う。
「キャロルみたいに見える?」と聞くとお母さんは
きっぱりと答える。「いいえ、ミエコに見えるわ」
なんて爽やか!
こういう本をたくさんの人が読んでくれるといいのに。

2008年4月16日水曜日

弱いところを





ヨガのワークショップを受けに週末にトゥルーズに行った。
私の先生の先生であるZhandor師はハンガリーの出身、シャドウヨガの創始者で
現在世界中でワークショップを行っている。
金曜の夜の講演とデモンストレーションから始まって
土日に3回ハードなレッスンを受け、
体はくたくたに、心はさっぱりと軽くなって帰ってきた。
湧き上がる感情に溺れずに、全身の感覚に耳を澄ませること。
トゥルーズはレンガ造りの建物の並ぶかわいい街だった。

2008年4月8日火曜日

心の波、比重、調和


エネルギーには波があるものだけど、
その波をできたら
もうちょっと一定にしたい。
というのも
何でも上手くいくような気がする時と
何もかもどうでもよくなる時と、
その差を持て余しぎみなので。

ハタヨガでは陰と陽の調和を目的にしているという。
調和というからには
誰にでもふたつの面があり、
どちらか一方だけが常に表に出ていることの
不自然さを表しているんだろう。

フランス語で心の穏やかな人をéquilibréというけれど
直訳するとバランスがいいということだ。
これだって陰と陽のバランスから
きていると思う。

大きな波に乗るよりも
日常の小さな波を乗り継いで
もっと
遠くにいけないものか。

2008年4月1日火曜日

コンサート


ここ最近、
いろいろな楽器の人と知り合って
たくさんコンサートの企画がでている。
コラボレーションは
大好き、
ああ心が躍るなあ。
新しい生活が軌道に乗るまで
ちょっと時間がかかったけれど、
また気持ちをいれて新しい音楽をつくろう。
とりあえず、これは4月最後の週末コンサートのお知らせ。