2007年6月30日土曜日



先週からコンサートや試験に追われつつ引越し準備で怒涛の日々。そして昨日パリでの教える仕事を終了した。たくさんの生徒さんからプレゼントやお手紙を頂いてびっくりする。「音楽を好きにさせてくれてありがとう」という言葉に胸がつまる。数年前から無我夢中で教えてきた。とにかく生徒さんに恵まれてやってきたので別れはつらい。いつも私を笑わせてくれた小さな子達、自分からやりたい曲をもってきたやる気のある子、なかなか進まなかったのに急に伸びた子、忙しい時間をやりくりしてがんばっていた中高生や大人の生徒さん、そして外国人である私を信頼してついてきてくれた暖かい親御さんたち、ひとりひとりそれぞれに思い出がある。ここで得た経験は一生の宝だ。

2007年6月17日日曜日

日曜の朝に




リハーサルで朝からヴィルダブレ市へ。せっかくの日曜日に!と泣き言をいいながら出かけたら、思いがけない青空
ですぐに機嫌回復。お天気と気分は確かにつながっている。ヴィルダブレは大きな湖のある緑の多い美しい町だ。お昼前に終ったので、教会前の朝市を覗きながら回り道して帰ると、曲がり角にかわいいチョコレート色のベンチを発見。

2007年6月15日金曜日

うどん


私達がマミー(フランス語でおばあちゃんの愛称)と呼んでいる彼のおばあちゃんが南仏から来ているので、
今夜は久しぶりに外食した。オペラにあるいつも行列のできているうどん屋さん、ちょっと前までは日本人ばかりだったのに今ではお客さんの8割がフランス人、パリは日本食大大ブームである。寿司、やきとりといった定番のお店だけでなくうどんにラーメン、おでん、丼もの・・今やなんでも受け入れられてる。私の連れ、4人のフランス人も、それぞれお箸と格闘しながらも美味しい美味しい!と大感激。そりゃそうだ、やっぱり日本食、体にもいいのよ!!と自分で作ったわけでもないのに嬉しくなる。

2007年6月14日木曜日

昼風呂


めったにないことだけど本当に体の芯から疲れていて、ちょうどそのとき時間が許すなら、真昼間にお風呂に入る。バスタブにジャージャーとお湯を溜める音を聞きながら、既に少し楽になっているのを感じる。温泉の素やアロマオイル、パック、雑誌・・・。夜ゆっくりと入るお風呂も好きだけど、昼のお風呂は更に贅沢な、のびのびした気分になる。疲れは嘘のように取れ、午後からの仕事もばっちり。プールもそうだけど、水の感覚は頭を冷静に切り替えたい時にもよく効くと思う。

2007年6月9日土曜日

つくる


今夜は作曲のコンサートがあった。音楽理論の授業の一環で、私は「さくら」をフルートとチェロとピアノのトリオの編成で変奏曲にした。有名な「さーくーらー、さーくーらー」のさくらである。クラスにはフランス人は勿論
日本人、中国人、アメリカ人と様々な人種が混じっているので出来た作品もそれぞれユニーク、お国柄がよく出ている。ヴァイオリニストが演奏しながら立ち上がって歩き出し退場し、今度は違う入り口から戻ってくるという演出など、なかなか楽しめた。帰ってから今年初のチェリーを食べて、リフレッシュ。

2007年6月6日水曜日

かぶり続けてね



バス停のすぐ後ろに家がある、というのはなんとなく絵になる。そして絵になるというのは物語性があるということだ、と勝手に思っている。フランス人をラテン系だなあと思うのは、街で知らない人に話しかけられた時だ。今日はバスの中でおじさんに「その帽子大きいねえ!!いいねえ!!」とからかわれた。「いやー本当にすてきだよ!」と大声で言うのでがらがらの昼間のバスとはいえ、皆笑いながら見ている。私は帽子が好きで夏も冬もよくかぶっているのだけど、今日は顔が見えないくらい大きな帽子をかぶっていた。一昨年スペインに行くために買ったもので、空港に着いて迎えに来てくれた友達に駆け寄ろうとして前が見えず柱にぶつかって大笑いされたくらい大きいのだ。おじさんは「今日は1日いい気分だよ、ありがとう。どうぞ帽子、かぶり続けてね」と言って降りていった。おかしい。

2007年6月4日月曜日




土曜日、髪を染めた。普段はオペラにある日本人の美容室に行くのだけれど、ふと思いついて近所にある
ずっと気になっていたお店にふらりと行ってみた。そこはふつうのアパートの地階にあって、写真のべたべた貼ってある大手の美容院と違う、いかにもサロン、という感じの個人的なしっとりした密室感に目を奪われていたのだ。
行ってみると美容師さんたちも感じがよく、すっかりいい気分で帰ってきた。どうしてフランスの美容院を敬遠していたかというと、渡仏したばかりの頃、有名なチェーンのお店に行き、拙いフランス語で「段を入れて軽くしてください」と言ったら、かぐや姫のようなかちんかちんの段ができていて、泣きそうになった思い出があったからだ。パーマなんかもこちらのやり方はアジア人の髪には合わないとよくいう。でもカラーリングは上手いときいていた。私達の黒い髪を明るく染めるより、もともと薄い色を更に明るく、とか他の色を入れるというのは難しいらしい。
忙しさにかまけて、ついスッピンで髪もぼさぼさ、という状態になりかねない私なので、ときどきプロに髪をいじってもらうと、あっそうだった、キレイにしなきゃ、とはっとするのでした。
注:7faraday coiffeur/7,rue Faraday 75017 Paris
写真は閉店日の日曜日にこっそり撮ったので無人です。手前にかわいいカフェもあり。

2007年6月1日金曜日

夢を売る店





13区のトルビアック通りに好きな本屋がある。主に絵本や児童書を扱う店なのだけど、もうすぐ母の日(6月最初の日曜日)ということで、今日通りかかったら母の日スペシャルをやっていた。ヘップバーンの写真集などが並べてあって窓ガラスには‘Les mamans aiment aussi les livres!!/ママ達だって本が好き!!‘。以前ここの近くに4年間住んでいたので、その頃はしょっちゅう覗いていた。インテリアやデコレーションが奇抜で夢がある。子供でなくっても元気が出る。現在住んでいる17区にも毎日通る道に、お気に入りのお店がある。本屋というよりアンティークのおもちゃ屋さんで、古いミニカーがほとんど、そこに少しだけ古本の絵本が置いてある。実は3ヶ月前から狙っている本があって、それが売られていないか心配で毎日通る度に首を伸ばして覗いているのだ。引っ越し前には買いたいなあ。