2008年2月10日日曜日

忘れるために覚える


いやな咳が出るな、と思って病院に行くと
インフルエンザと言われた。
熱もないのに?と聞くと「これから出ますよ」。
そしてそれはお医者さんの脅しではなく、
たっぷり39℃まで上がって
体の節々が痛くなり、
もう熱いのか寒いのか
わからないまま
モウロウとして3日間寝込んだ。
だいたい私は平熱が36℃を切る低体温で、38℃を超えることは
めったにない。
薬と一緒に処方箋にあった吸入器は、沸騰したお湯にハーブの
錠剤をとかして鼻から吸う、というもので
これが喉鼻をすっきり通す。
形も色もシンプルでよい。

ところで本気で寝込むと本も読めないけれど、そういう時に
私は暗譜をすることにしている。
目を閉じて頭の中で音符と鍵盤を並べて集中しようとすると
しばし痛みを忘れるからだ。
なにしろモウロウとした頭を使うのだから
なかなか大変なのは事実だし、そういうときは内側まで
休めないといけないのかもしれない。
けれど私にとっては何もしないでぼうっとする
(そのようによく見られるのだけど、そんなことはないのだ)というほうが難しく
痛い、つらい、苦しい、と非生産的なことばかり考えてしまうので
こういう時こそ寝ながら(でも眠れない時に)頑張るのだ。
そしてこれは嫌なことを忘れたい時にもよく効く。