2010年12月23日木曜日

落ち着け心



L'atelier d'origami après un dîner exquis chez Theresa...

先日テレザとイヴの家に招かれたときのこと。

今年は折り紙でなく厚い色紙でツリーを作っておみやげに持って行った。

すると彼らの隣人、イタリア人のパオラが紙のツリーをまじまじと手に取って

「こういうもの、私生まれて初めて見たわ!!
クリスマスに姪っ子が来るから作ってあげたいけど難しそうねえ」

と言う。

それじゃあやってみましょうよ、とテレザが紙をどっさり持って来て

ワインやお茶やケーキの並ぶ食後のテーブルが突然おとなの折り紙教室の会場となった。

すでにワインをしっかり飲んでいたパオラのツリーはてんでバラバラで、
ある意味非常に芸術的だった。

ちなみに食事はパオラのブロッコリーと大蒜のパスタに
テレザのオーブンでじっくり焼いたチキンという幸せメニュー、
その後の折り紙教室だ。男性陣は紙飛行機を飛ばしている!

日本人って皆毎日折り紙するの?

と聞くので、こんなに大人になってやってる人はめずらしいと思う、
私なんてフランスに来てからハマったし、一心に折るでしょう、
心が落ち着くの、と答えた。

すると今度は私をまじまじと見て

心が落ち着くって、あなたずいぶん落ち着いて見えるわよ、
イライラすることあるの?!


その時隣で夫とテレザがふんわり笑ったような気がした。

まるで落ち着きのない私をよく知っている人たち。

それでも落ち着いて見えたなら嬉しいじゃないの。




たとえば今日、私は何かを失ったけれど、こんなふうにブログを書いていられる。

大人になって、フランスに来て、自分なりに
哀しさや、つらさや、くやしさと向き合ったから
少々のことは大丈夫と思える。ドラマチックになりにくくなった。
少なくとも哀しいことについては。

またしっかり元に戻るまで
紙を折ったり、絵を描いたり、ピアノを弾いたりしよう。



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