2010年12月12日日曜日

大丈夫



坂本龍一氏&とみいえさとし氏の強烈な連弾!!興奮します。

さて今日は来週に迫った発表会のリハーサルだった。

風の強い12月の日曜日の夕方、
会場にぞくぞくと子供たちがやって来る。
皆ほっぺたを赤くしてコートや帽子を脱ぎながら
きょろきょろと辺りを見回して
はしゃいだような緊張したような
いつもとちょっと違う顔をしている。

私は自分が不器用で何事も時間のかかる質だから
生徒さんにも甘くはない方だと思う。
楽しんでやってもらいたいから
ガミガミしないようにはしているけれど
発表会ではきちんと弾けた方が本人も嬉しいと思うから
あたりまえだけど最後まで手を抜かない。

でも、この手を抜かない、というのと

仕事を引きずって
いつもいつもどうしたらいいか、とぐずぐず考え込んでいるのとは

ちょっと違うんではないかとだんだん思うようになった。

うちは夫婦同業でいろんなことを一緒にやるし
つきあう人たちも仕事とプライベートが
一緒くたになっていることが多々あって
どこからどこまでと線を引くのが難しい。

本当は一日が終わる度に、
というより、
ひとりひとりの生徒さんのレッスンが終わる度に、
ドラマや小説のエピソードがひとつ終わったみたいに
どこかにつながっているけれどとりあえず終わり、
にしないことには
何か膿みたいなものが溜まってゆくんじゃないかと

思うようになった。

今日、生徒さんたちがそうやって赤い顔してどんどんやって来て
親御さん同士や子供たちが挨拶し合って
会場が人でいっぱいになっていくのを
少し離れてひとりで見ていときに私は急にくらくらした。

すっかり大きくなってきたいつもの顔ぶれに
新しい生徒さんたち、それからもういない生徒さんたちも思い出した。
いつのまにこんなにたくさんの人が集まったんだろう。
ただ音楽というものを通して。

手を抜かなかったのは私ではなく生徒さんたち、皆ちゃーんと弾いていた。

私たちは家に帰ってひととおりリハーサルの反省点などを話して
それから不意に全然ちがう話を始めた。

膿は毎回ちゃんと抜くこと。




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