2010年9月23日木曜日

打ちにくい人



滞在許可証の更新でエクスに行くと、
例のおじさんに当たった。
例のおじさんはなかなかおもしろいおじさんなのだ。

配偶者ビザなので夫婦同伴で行かないといけないのだけれど
駐車場が混んでいてなかなか車をとめられない。
しかたなく私だけ先に降りて夫は後から合流することになった。

お役所に着くとがらがらに空いていて
すぐに私の番になる。

まず
「えーっ!今頃来たの?2ヶ月前には来てくれないと困るよー」
と怒られた。
そりゃあ私の滞在許可証はあと10日で切れるけど
毎年こんなもんだ。
一瞬おろおろしたけれど、おじさんのにやにやした顔で思い出した。
2年前もこのおじさんいたわ。。。

そして
「夫婦同伴ってことですけど、夫は今、車をとめるところを探していましてー」と
夫の身分証明証を見せると

「おっジャンミミか!ジャンミミなら仕方ないなあー、ねえジャンミミだよ?」
(夫の名はジャンミシェル、フランスではジャンミーとかJMとか略される
長い名前です)と同僚のおねえさんに聞いている。

おねえさんは、いつものことよ、というふうに苦笑している。

ちょっと電話してみます、と私が慌てて携帯を取り出すと

「えっピンクの電話!危険だよーピンクの電話はー」

‥‥‥。

そこにやっと夫が息せき切ってたどり着いた。

おじさんは「ジャンミミ、ジャンミミようやく登場ーー!!」と叫んでいる。

恥ずかしーーー!

その後もずっとこの調子で、

最後に私が返信用の封筒を渡すと

「この宛名、だれが書いたの?」とぎょっとした顔をする。

私です、と悪びれずに言うと

「あ、悪くない悪くない、ご主人が書いたのかと思ってびっくりしたけど
奥さんにしたら悪くないよ」

どういう意味じゃ。

いやーこんなに打ちにくい球を投げてくる人、ひさしぶりに見た。

でもお堅い場所であんなふうに働いてる人がいるって
笑っちゃうなあ。

パリのリヨン駅には
お笑いの大御所、コリューシュの物真似で
アナウンスをする駅員さんがいるんだそうだ。

なんかいいなあ