2011年9月12日月曜日

音楽の出前ひろがる



この週末は友達のコンサートを聴きに行ったり

先週の悪天候で延期になっていた申し込みデーがあったりで
少しバタバタしていました。

コンサートは11月の土曜コンサートにも出演してくれる
メゾソプラノ、カリーヌのリサイタルで
場所は
ミラマ・ル・ヴューという見晴らしの良い丘の上にある小さな村の教会。
主催は友達のコックさんが関わっているアソシエーションです。
しっとりした大人っぽいプログラムで
とてもすてきなコンサートでした。

そして日曜日。お祭りになると現れるブラスバンドのおじさんたち。
いつも楽しそうに演奏していてワクワクします。

毎年この日は村のガレージセールも同時に行われます。
けれど一週間延期になったからかいつもより閑散としていたし
うちの教室の申し込みは夏休み前から受け付けていて
ほぼ完了していたので
私たちはひたすらのんびりスタンドに座っていました。

それだったら別に参加しなくっても?と思わないでもないけれど
年に一度のこの行事、
他のアソシエーションの人たちと顔を合わせたり
古い生徒さんが挨拶に来てくれたりする和やかな雰囲気を味わうことが
新年度のスタートとしてやっぱり必要なのかもしれません。



なんて思いながら暇なのでスタンドで絵を描いていたら
小さなお子さんを連れたお母さん達がやって来て

「今年は幼児クラスはありますか?」

‥日にちを合わせたりお部屋をとったりするのが億劫になって
ここ数年、自分の教室での幼児のグループレッスンは避けていました。
なんといっても
保母さんたちのアソシエーションでの出張レッスン「音楽の出前」は
指定された日に道具を持って行ってレッスンするだけなので気持ちが楽。
私は事務というか、連絡事項というのがあんまり得意じゃないのです。



けれどこのお母さん方、実は去年も来てくれて、その時に
私が人数が集まらないと‥なんて渋っていたら
今年はレッスンを受けたいって子が5人はいるんです!

夏休み前から皆でお願いに行こうって言ってたんです!
ってとっても熱心に言って下さるので
私はびっくりしてええと‥となってしまいました。











というのもこのお母さん達の前にも
幼児クラスのお問い合わせがあったのに
すいません、幼児クラスはしてません、と断ってしまったのです。

やっぱりやったら?という夫に
そうだね、と
つい言ってしまった。

私はたぶん、この村に引っ越してこなかったら
幼児教育にはそんなに触れていなかったと思います。

仕事がなかった時に、依頼されたことはぜんぶやろうと
どさくさで引き受けたことが4年間も続いていて
ピアノのレッスンよりも準備が必要だし、大人数を前にして
声がでなくなったことも何度もあり、
もうやめようと思いながら
うんと小さな子たちがドレミ‥と歌いながら踊ったり笑ったりしてくれると
本当にうれしくって
そしてその準備のために絵をたくさん描くようになりました。



やっと落ち着いてきて、これからはピアノの個人レッスンと
自分の練習に打ち込んで‥と思っていたけれど
必要としてくれる人がいる、ということは
とても幸せなことなんじゃないか、
これは自分自身の成長のチャンスと受け止めるべきなんじゃないかと
その熱心なお母さん達を前にふと思ったのです。

そのお母さん達のなかには、土曜コンサートに足を運んでくれた人もいて
あれ、大変大変と嘆いてばっかりいたけれど、ここにも見ていてくれた人がいた、
とこんな時に気がついたりしました。


その喜びが
もっと大変になるのにいいの?と
不器用な自分を心配する声よりも勝ってしまって、
また、新しい世界が始まりそうな予感です。

この動物達は、今年の音楽の出前のオープニングソング
Le concert コンサート、という曲のために描きました。



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