2011年1月7日金曜日

社会に自分の船を出す

今年初の生徒さん落書き、センスの良い植物
店員さんとか、事務の人とか、看護士さんとか
なんでもいいけれど

同じようにお金をもらっているのに
必要最低限のエネルギーで仕事をしようとする人と
必要以上にがんばる人がいる。

あらゆるサービスが行き届いている日本に比べて
この国ではその差がもっとずっとくっきりと見える。

ほんとに働きたくないんだなーという人ばっかり‥と
思っていたら
びっくりするくらいお客さんの立場にたって
親身になって働いている人も実はたくさんいて
よく驚く。

私は生活に仕事を持ち込まないこと、と言いながら
どうしたって仕事中心の生活になってしまって
レッスンが終わっても
今日ね、あの子がね、と生徒さんの話ばっかりしていて
イカンイカン‥と思うことがよくある。

それはやっぱり私が教えたり弾いたりする音楽の仕事が好きだからだと思う。


そして実は10代の頃、
やっぱりピアノの先生をしている母を見ながら
ピアノの先生にだけはなるまい‥と思っていたのだから笑っちゃう。
そう思いながらいろいろ寄り道をして
やっぱり戻って来たピアノだった。
新年にもらった作品、すごくよくできている



さて、体調がいまいちでダラダラしていたクリスマス休暇中、
ヨガの明子先生
メールで教えてくれた『山田ズーニーのおとなの進路教室』
というラジオ番組をたくさん聞いた。

これがとってもよかった。

この中で会社を辞めてフリーランスで仕事をしたり
自分の会社を興したりする人の話があって
その時にパーソナリティの山田ズーニーさんが

「大きな会社に勤めていたときは会社というしっかりした船と
世間が繋がっていたけれど
フリー、または自分の会社をやっていくということは
社会に自分の船をだして社会と直接繋がろうということ」

ということを言っていて、ああホントにそう!!と頷いた。

私は3年前に夫とアソシエーションをつくって
今、教室経営とコンサートの企画をしている。
他の教室でも働いているけれど
あくまでフリーランスの講師、音楽家、として雇われているので
体を壊しても代わってくれる先生はいない。
どうにか時間をつくって代講しなくてはいけない。
そのことに気づいたときにはちょっと愕然とした。

一方で今は教える内容は本当に自分のやり方でやっているし
教室やコンサートのポスター、冊子づくりのデザインなどは
納得がいくまで自分たちでつくれる自由さがある。

とかなんとか言いながら私には大きな会社で働ける器用さが
まったく欠けているというイイワケもあるんだけど。
大学時代のいろいろなアルバイトだって使えない使えない‥と言われながら
愛嬌だけでやってたもの。
大きな船の乗組員には、人をまとめたり人にまとめられたり、
そこにもまた大変さがあると思う。


冒険後に辿り着くまだ見ぬ景色を
夢見ながら
ちっぽけなイカダで
先の見えない夜の海を渡るような不安定さと闘うこと。


でもごくたまに光がみえる。






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