2011年7月13日水曜日

ラビのネコ Le chat du rabbin


Il se moque de tout,mais il respecte tout...
excellent film!
La musique est belle aussi.

フランスの漫画家ジョアン・スファール(近年『ゲンズブールと女たち』で
映画監督デビューを果たしている)が自ら指揮をとって映画化した作品。

舞台は1920年代のアルジェリア。
主人公の猫はユダヤ教の師、ラビの家に飼われている。
ラビの娘ズラビヤに抱かれてゴロゴロしていれば幸せ、だったこの猫が
ある日天敵のオウムを飲み込んで人間の言葉を喋るようになって‥

それだけ聞いてもあんまりおもしろそうではないけれど
ポスターの猫がうちの猫達にそっくりでまず惹かれた。
映画館に行ってみれば
猫の皮肉たっぷりの口調と宗教軽視の過激な発言に
笑いっぱなし、しっかりした大人のためのアニメーションだった。
そしてピアノを弾くズラビヤの膝にのってスリスリと体中をこすりつけて
甘えるところなんてエ、エベンヌ?!というほど我が家の黒猫にそっくり。
帰り道は、うちの猫達がしゃべったら‥という想像で
話が尽きない。

ユダヤ教、イスラム教、キリスト教、ロシア正教‥
と様々な宗教が登場するけれど
すべてを笑っているようで、実はすべてに敬意を払っている、
そして理想郷なんてやっぱり心の中にしかないんだ、というのが
私の勝手な解釈です。

音楽もすごくいい!


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