日曜日、サロンコンサートに招かれた。
貸別荘をしている知り合いの豪邸のサロンで行われたプライベートコンサート。
ブリュッセルに留学中の
若いピアニストとチェリストのカップルによるコンサートで
ぴったり息の合った演奏だった。
そこにブリュートナーの年代物のグランドピアノがあって、
古いピアノ好きな私たちは感激!
そういえば先日、とある倉庫でブリュートナーのアップライト・ピアノラに出会った。
ピアノラとは20世紀の初めに作られた自動演奏をするピアノ。
紙に穴をあけて音を記したミュージックロールで演奏される仕組みだ。
このピアノラは持ち主のおじいさんが無声映画の伴奏として使っていたんだそうで
なんとも夢がある。
私が留学生の頃、同門にお城の持ち主がいて、
毎年試験前のヴァカンス中に門下生の講習会が開かれた。
お城に一週間泊まってピアノを弾きまくる、という今思えば
ものすごく贅沢な講習会。
古いピアノがあちこちに置かれていたけれど、
なかでもレッスンや発表会の行われた大きなサロンにあった
ブリュートナーのコンサートピアノはそれはすばらしかった。
といっても当時は古いピアノの良さなんてなかなかわからなくって
あー弾きにくいなーと思っていた。
本番中に思わず緊張も忘れて吸い付いてくるような指先の感触と
出したいと願った音色にピアノが答えてくれるという感動を楽しんだのは
だいぶあとになってから。
高校生の時ピアノのアトリエでアルバイトをしていた夫は
もともと古いピアノが大好き。
自分の好きなモノの良さをうるさがられる程繰り返す
しつこーい彼の影響も確かにある‥
そういうわけで、我が家には日本製のサイレント付きアップライトと
100歳くらいのドイツ製のグランドピアノがあります。
merci!