フランス音楽界の異端児、
エリック・サティ!
彼の生家が、オンフルールのエリック・サティ協会によって
ユニークな博物館に変身したのは1998年だそう。
梨の形の作品、家具の音楽、犬のためのぶよぶよした前奏曲…
不思議なのは曲の名前だけじゃない。
並行音程、無調性、ミニマルミュージックの先駆けとなった
大胆な音楽はもとより、傘なしでは外出できなかったとか
いつも同じ服装だったとか
孤独であることにこだわったとか、
人柄自体が興味深い。
彼のマニアックぶりが、この博物館では
共感というか、体感というか、とにかく
身近に感じられる。
直筆の楽譜やメモを見られる感動
楽譜を書くにも音符や文字や色にこだわってこだわって…
そういうこだわりに弱い私は
嬉しくってニヤニヤしっぱなしだったけれど、
本人は頭がパンクしそうだっただろうなあ
この博物館ではお化け屋敷みたいに
狭い階段をぐるぐるのぼったりおりたりする。
そして自動ピアノのある白い部屋、
ペダルを漕ぐとメリーゴーランドのようにぐるぐる回りながら
音楽を奏でられる装置のある部屋などをまわって
最後はショートフィルムを観られるサロンにたどり着く。
アトラクション満載で、ただただ楽しい!
これだけの施設を作っちゃった協会にも頭が下がる。
作曲家のパンクしそうだった頭の中を再現しようとした誠実な姿勢に。
だってサティがこれ見たら嬉しいんじゃないかなって思ったもの。