先日のコンサートで演奏した
エストニアの作曲家シサスクの『天の川』。
固いイメージでとっつきにくいイメージのクラシック音楽を
もっと気軽にたくさんの人に知ってほしいという
コンセプトの田舎のフェスティバルで、
このプログラムは本当に冒険というか実験というか
お客さんの反応が予測できませんでした。
けれどシサスクの星空の音楽に魅了されたのは
演奏した私たちだけではなかったようで
コンサート後に
あの曲はなに??とたくさんの声を頂きました。
今回のコンサートのテーマは旅でしたが
私はいつも音楽とは旅に出ることだと思っています。
そして演奏家や楽譜は旅のガイドにすぎない。
シサスクの音楽では
単純な音の繋がりがどんどん形を変えて大きな世界を生み出します。
そこに私たちを
知らず知らずにものすごく遠くに連れ去ってくれる力があるのでしょう。
クラシックのプログラムは
やっぱり半分は誰もが知っている有名な曲でないと
お客さんが入らないと言われます。
そしてクラシックファンの中には
演奏会場でウンチクを語るのに一生懸命で
旅に出るには程遠い批評の気持ちでいっぱいの人が
結構いるんです。。
私はそういうの、とっても苦手‥
やめてくれい、と思ってしまう。
だから今回のプログラムは有名な曲はちょっと勇気がいったけれど
きっぱり省きました。
皆が知ってる知ってる、と言ってそのことに安心して喜んでくれる
その反対側にあるリスクを背負ってもやってよかった。
知らない世界に興味をもってくれる好奇心旺盛な人が
たくさんいたことが本当に嬉しかったのです。
まだまだ荒削りな初演奏ですが、記念にビデオを載せます。
そしてこれからもこのシリーズを、この冒険を、
続けて行こうと思います。
U.Sisask Milky Way
merci!